本課題は,2つの研究に基づいて進められた。研究目的と結果は以下のとおりであった。 研究1:学習者が自らの「考え」を発想するよう促す教育的介入の効果について,集団実験により検討した(実験研究)。青年期の学習者498名を対象に実施したところ,(1)産出される根拠数が増加すること,(2)根拠を考える際の視点が多様化すること,(3)賛成主張への根拠数だけでなく反対主張への根拠数も増加すること,が示された。 研究2:トレーニング教材を組み込んだ意見文生成指導を開発し,その効果を検討した(実践研究)。高校生182名を対象に実施したところ,トレーニングを受けた群の意見文において,根拠や裏づけの出現が観察された。
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