研究実績の概要 |
研究目標: 最終年度は,前年度までの分析結果に基づき,同傾向学習者として分類された学習者グループの意味付け,分類結果の検討を行うとともに改善に向け,問題点を抽出する.特に,分類結果を改善するために新しい観点を導入したり,分析方法の改良をする.特定指導内容に適合する学習者群の抽出なども引き続き検討する. 研究方法: 本研究で提案したPCNスコアを用いて学習者の最終成績グレード(S, A, B, C, Dがそれぞれ秀,優,良,可,不可,以下グレード)を推定した.PCNスコアは記述を要求されたPCNの各項目に適合する内容を適切に書いたかどうかを示す指標である.学習に関するコメントについて,要求された各項目に適合する内容で,一定の分量を書けば,高い得点が与えられる.このように高い得点が与えられる学習者は最終成績が上位に終わりそうな学習者だと考えられるし,逆にそうでない学習者は,最終成績が上位以外,あるいはコメント記述が得意でない学生であると考えられる. 研究成果: (1)PCNスコアの計算の基礎となる観点,事前学習(P),授業中(C),事後学習(N)という観点を少し別の切り口で整理し直して,理解度や協調性,予習・復習への努力度といった新しい観点を導入した.(2)推定精度を改善するべく,SVMをはじめ様々な機械学習手法を試した.(3)学習態度や理解度,協調性,予習・復習への努力度など,学習に関連する観点を導入し,コメント中の単語とその属性との対応を取ることで,成績のグレードに応じた学習者の学習属性とその値の特徴などを解明した.
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