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2015 年度 実施状況報告書

タブレットPCを活用した小中学生の情報モラル学習単元の開発と実践

研究課題

研究課題/領域番号 25350322
研究機関富山大学

研究代表者

長谷川 春生  富山大学, 人間発達科学部, 准教授 (80635144)

研究分担者 伊藤 一成  青山学院大学, 社会情報学部, 准教授 (20406812)
上松 恵理子  武蔵野学院大学, 国際コミュニケーション学部, 准教授 (50594462)
松下 慶太  実践女子大学, 人間社会学部, 准教授 (80422913)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワードタブレットPC / 情報モラル / 情報発信 / 総合的な学習の時間
研究実績の概要

本研究の目的は,教員だれもが指導可能な,学習効果の高い情報モラル学習を行うための,タブレットPCの活用を中心とした情報モラル学習単元とそのためのデジタル教材の開発である。3年目となる本年度は,1年目の小中学校を対象とした情報モラル学習の実態調査,それを基にした2年目の情報モラル学習単元の開発・実践の成果を基に,さらに新たな情報モラル学習単元の開発・実践を行った。
本年度に実施した情報モラル学習単元の開発・実践は,小学5年生を対象としたものである。社会科「情報化した社会とわたしたちの生活」の学習後,その発展的な学習として,総合的な学習の時間に,町のマスコットキャラクターをよく知ってもらうための番組をタブレットPCを活用して制作しインターネット上で発信することを目標に活動を進めさせた。2年目に開発・実践した単元では情報発信の対象を限定したが,本年度は情報発信の対象を広げ,インターネット上に公開することとした。活動のねらいは,情報を発信する際には,個人情報・著作権・肖像権について配慮すること,また,視聴する人の気持ちを考えること等について,実際に情報発信を行う活動を通して具体的に理解することとした。
児童は,番組制作のため,町役場にキャラクター等の使用許可を得たり,インタビューに応じてくれた人にインタビュー映像の使用許可を得たりするなど,著作権・肖像権等に配慮するとともに,視聴する人の気持ちを考えながら番組内容を検討し,制作を進めた。活動後の質問紙調査等からは,児童が関心や意欲を持って,主体的に活動を進めた様子が分かり,インターネット上の発信など不特定多数の人々に向けての発信において注意すべき点について,児童主体の活動を進める中で学ぶことができたと考えられる。
また,このような単元の開発・実践とともに,情報モラル学習以外でのタブレットPCの活用方法についても検討を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

小中学校における情報モラル学習の実態調査を実施し,その分析結果を基にタブレットPCを活用した2つの情報モラル学習単元の開発・実践を行い,その結果を分析している。そのようなことから当初の研究計画に沿った方向で研究が進められていると考えられる。

今後の研究の推進方策

平成28年度は最終年度の4年目である。2年目に開発・実践した情報発信の対象を限定した単元と,3年目に開発・実践した情報発信の対象を限定しない単元それぞれの学習効果,タブレットPC活用の有効性,授業を実施する上での課題等について,総合的に分析・考察を進めたい。そして,1年目に実施した小中学校を対象とした情報モラル学習の実態調査の結果を含め,研究成果を学会発表やホームページ等で公開していきたい。
また,今回の授業実践のような情報モラル学習におけるタブレットPCの活用法だけでなく,他の教科・領域等におけるタブレットPCの活用法についてもさらに検討を進めたい。そして,児童生徒の学習活動におけるタブレットPCの有効な活用法について提案をしていきたい。

次年度使用額が生じた理由

研究打ち合わせ会議を電子メール等で行ったことにより旅費の節約ができたこと,また,実践授業実施校の対象児童数が予定を少なかったことによりタブレットPCの購入台数が少なくなったことなどによる。

次年度使用額の使用計画

研究打ち合わ会議のための旅費,研究成果発表のための旅費として使用する。また,タブレットPCの活用可能性を検討するために,今までに購入したものと異なるタブレットPCの購入等にも使用する。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] 小学校・中学校における情報モラル指導の現状と課題-小学校・中学校間の指導内容や課題の比較を通して-2016

    • 著者名/発表者名
      長谷川春生
    • 雑誌名

      富山大学人間発達科学部紀要

      巻: 第10巻第2号 ページ: 305-315

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] 小学校国語科「話すこと」におけるタブレット端末のビデオ機能とビデオクリップ教材の効果2016

    • 著者名/発表者名
      南明子・長谷川春生
    • 雑誌名

      教育情報研究

      巻: 第32巻第1号 ページ: 印刷中

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Usage of ICT in Public Schools in Toyama, Japan - A Regional Analysis of ICT Resources Used in Classrooms from the Perspective of Teachers2015

    • 著者名/発表者名
      Aldo Arturo DAVILA HUERTO, Haruo HASEGAWA
    • 雑誌名

      富山大学人間発達科学研究実践総合センター紀要教育実践研究

      巻: 第10号通巻32号 ページ: 113-121

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 総合的な学習の時間におけるタブレット端末を活用した情報モラル学習の実践-「二十歳へのプレゼント~小学校の思い出を伝えよう~」の活動を通して-2016

    • 著者名/発表者名
      岩山直樹・長谷川春生
    • 学会等名
      平成27年度北陸三県・石川県教育工学研究大会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      2016-03-06 – 2016-03-06
  • [学会発表] タブレット端末のビデオ機能活用の効果に関する研究-小学校国語科「話すこと」の学習における授業実践を通して-2016

    • 著者名/発表者名
      南明子・長谷川春生
    • 学会等名
      平成27年度北陸三県・石川県教育工学研究大会
    • 発表場所
      金沢大学
    • 年月日
      2016-03-06 – 2016-03-06
  • [学会発表] タブレット端末を活用した朝学習における足し算・引き算学習の効果について2015

    • 著者名/発表者名
      長谷川春生
    • 学会等名
      2015年日本教育工学会第31回全国大会
    • 発表場所
      電気通信大学
    • 年月日
      2015-09-21 – 2015-09-21
  • [学会発表] タブレット端末を活用した情報モラル学習に関する研究-総合的な学習の時間「二十歳へのプレゼント~小学校の思い出を伝えよう~」の活動を通して-2015

    • 著者名/発表者名
      長谷川春生・上松恵理子・伊藤一成・松下慶太
    • 学会等名
      日本デジタル教科書学会2015年度年次大会(札幌)
    • 発表場所
      ノボテル札幌
    • 年月日
      2015-08-12 – 2015-08-12
  • [学会発表] タブレット端末を活用した朝学習における足し算・引き算学習の実践2015

    • 著者名/発表者名
      長谷川春生
    • 学会等名
      日本デジタル教科書学会2015年度年次大会(札幌)
    • 発表場所
      ノボテル札幌
    • 年月日
      2015-08-11 – 2015-08-11

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公開日: 2017-01-06  

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