研究課題
本研究は,近年,急速に進む社会のクラウド化を背景に,e-Learning環境のクラウド化を目指すものである.平成27年度は,研究の最終年度にあたるため,総括に向けてとりくんだ.具体的に平成27年度は,前年度までの研究を受け,e-Learningクラウドのクラウド構築の技術の整理・分析をおこなった.クラウド構築は,幾つかの要素技術の組み合わせから成り立っていることが分かった.こうした技術を,構築対象の現実の状況に合わせ,最適な組み合わせを見つけ出すことがクラウド構築に求められることが分かった.我々は,現状のデータ連携の方法を整理・分析した.その上で,e-Learning環境のクラウド化についてモデル化をおこなった.e-Learningのクラウド化は,計算機資源層,ストレージ層,ネットワーク層の三層の仮想化をおこない,この三層の連携を適切におこなうことで実現される.特に,三つの仮想化がおこなわれることから,三層の連携は複雑になる.この連携を適切におこなうことが必要であることを我々は明らかにした.我々は,本研究で示すe-Learningのクラウドモデルに基づいて試作環境を構築し,検証をおこなった.間接的な方法でシステムを徳島大学内で試作し,評価実験をおこなった.試作環境を一定期間使用した.この結果結果から,我々の提案した手法について,一定の有効性が認められたと考える.なお,本研究の成果の一部は,第31回日本教育工学会全国大会,第40回教育システム情報学会全国大会等において公開した.
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徳島大学大学開放実践センター紀要
巻: 25 ページ: 43-54
Proceedings of 17th International Conference on Human-Computer Interaction (HCII2015)
巻: LNCS 9173 ページ: 588-596
10.1007/978-3-319-20618-9_58