研究課題
基盤研究(C)
平成25年度には,これまでの関連研究を踏まえ,プレゼンテーション・リハーサルを通じた知識洗練モデルの構築を行い,これに基づく支援環境の全体設計を行った。(1) プレゼンテーション・リハーサルを通じた知識洗練モデルの構築本研究においては,まず主体的な学習において獲得した知識のプレゼンテーションを通じた他者への伝達を前提とした知識洗練モデルを検討した。学習者は個人的に様々な学習リソースを収集し,それらを自ら整理することで概念獲得を行う。本研究では学習者に収集した概念をいかに外化させるべきかを主眼とした検討を行った。また,関連研究では,すでにプレゼンテーション・リハーサル支援システムの検討・試作を行ってきた。本研究では,これまで得られた知見を参考として,特にリハーサルにおけるピアによる効果的なアノテーション方式,さらにレビュー結果を発表者に対していかにフィードバックするかについて検討した。(2) 知識洗練化のためのレビュー支援環境の全体設計本研究では,システム全体を主に3つの支援系に分けて検討・設計を行った。(a) 主体的学習と知識の外化のための支援系:学習者が個人的に様々な学習リソースを収集し,それらを自ら整理するために必要な支援ツールの構成と方式について検討した。(b) プレゼンテーション・リハーサルのための支援系:プレゼンテーション・リハーサルにおいて,ピアからの批評を効果的に収集し,主に複数のレビュアで行なう協働的なレビュー作業としての議論を支援するための方式を検討した。(c)ピアレビュー結果のフィードバックのための支援系:リハーサルを通じて収集されたコメントをサーバに蓄積・参照する方法を検討した。また,同時にあらかじめ作成した知識表現を参照・修正するための支援ツールについても検討した。
2: おおむね順調に進展している
平成25年度においては,これまでの関連研究を踏まえ,概ね当初計画していた通りにプレゼンテーション・リハーサルを通じた知識洗練モデルの構築と支援環境の全体設計を行うことができた。
平成26年度は,前年度に行った支援環境の設計にもとづき,各支援系の実装を進めて知識の洗練化を行うためのシステム全体の試作を行う。また,中間成果報告のために国内研究会等への論文投稿・参加を積極的に行う。
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Wong, L.-H. et al. (Eds.): Proc. of the 21st International Conference on Computers in Education
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