研究課題/領域番号 |
25350336
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
岡本 竜 高知大学, 教育研究部自然科学系, 教授 (60274362)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | プレゼンテーション / リハーサル / レビュー / 知識洗練 / 支援環境 |
研究実績の概要 |
平成26年度には,前年度に行った支援環境の設計にもとづき,各支援系の実装を進めて知識の洗練化を行うためのシステム全体の試作を行った。支援環境全体は以下の3つの支援系を組み合わせた統合的環境として実現されている。(1)主体的学習と知識外化のための支援系:本支援系は,発表者がプレゼンテーションを行う前段階において使用し,主体的に学習した内容をグラフ構造として表現・整理するための機能をもつ概念マップツールを開発した。また,本ツールでは事前に蓄えられた断片的な知識構造の蓄積を利用し,必要に応じて線形化することで,PowerPointなどの資料を作成する機能を実現した。(2) プレゼンテーション・リハーサルのための支援系:本支援系は,プレゼンテーション・リハーサルにおいてピアレビューを支援する機能を備えたネットワーク上で動作するサーバおよびクライアント環境であり,役割の異なる複数のアプリケーション群により構成される。サーバは,プレゼンテーションの様子を接続したビデオカメラを用いて録画・配信する機能,ピアらによるコメントを収集管理する機能などを備えている。(3)ピアレビュー結果のフィードバックのための支援系:プレゼンテーション・リハーサル支援環境において収集された各種データを一元管理し,システム利用者によって随時参照可能とする機能を実現するサーバ・クライアントシステムを開発した。発表者がリハーサルにおいて得られたピアからのコメントをもとに知識の修正作業を行うためのバックレビュー支援環境はこの一部として実装されている。またWebブラウザから利用可能なリポジトリ用のサーバ,および,MacOSとWindows の各プラットホームにインストールして使用可能な専用のクライアントについても開発を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成26年度においては,これまでの考察・設計を踏まえ,概ね当初計画していた通りに,各種支援系ごとに開発をすすめ統合的なプレゼンテーションリハーサル支援環境を実現することができた。
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今後の研究の推進方策 |
研究の最終年度である平成27年度には,これまでに設計・開発した支援システムの試験運用を行うことでデータ,有効性について検証を行う。また,研究全体を総括し,研究成果報告のために国内外の学会に対して論文投稿・参加を積極的に行う。
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