研究課題
本研究の課題は、(1)情報科教員研修用のeラーニング教材の開発、(2)授業改善のための授業評価システムの開発、(3)情報科の到達度評価の問題及びeラーニング教材の開発、(4)新教育課程に対応する情報科のデジタル教材を開発することによって、情報科教員の総合的な支援環境を実現することである。(1)については、平成26年度には「教育工学」の講義を撮影してeラーニング教材にした。また、平成27年度には「情報ネットワーク」、「マルチメディア技術」、「教科教育法(情報)」の講義映像を収録するなど、情報科教員用のeラーニング教材を開発した。(2)については、平成26年度に授業中の学習者と教員の行為を分析するカテゴリー分析とS-T分析を半自動化するシステムを開発した。さらに、平成27年度にはカテゴリー分析結果を可視化するツール、および授業計画と実際の授業との差異をカテゴリーで可視化するツールを開発し、大学の教職課程の必修科目(教科教育法(情報))の模擬授業で活用した。(3)については、H25年度に情報科の知識・理解を確認する到達度テスト(質問数40問)を開発し、大学入学時の学生を対象に試行して到達度テストの評価を行った。関係する組織を通じて一部の大学でプレースメントテストとして活用している。(4)については、「情報の科学」の教材として、プログラミング学習支援のために処理構造を可視するテキストエディタを開発して活用している。また、「社会と情報」については、情報モラル教育用教材を開発して活用している。研究成果に関しては、日本情報科教育学会、教育システム情報学会等の学会の論文や研究発表で公表するとともに、高校の情報科教員の研究組織を通じて、前述の教材や支援システム等の成果物を情報科担当教員に紹介して利用の促進を行った。
すべて 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (4件)
日本情報科教育学会誌
巻: 8 ページ: 53-60