研究課題/領域番号 |
25350354
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
鄭 仁星 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (90372929)
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研究分担者 |
佐々木 輝美 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (70235258)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | オープン教育リソース / 質保証 / OER / 教授法 |
研究実績の概要 |
2013年度の研究では、異なる文化や教授コンテキストにおける質的指針と教授方略について調べたが、2014年度の研究では、これらの質的指針と教授法略の妥当性と効果を検証するために、アフリカ、アジア、アメリカ、ヨーロッパの4地域から選ばれた10のケースが選ばれた。10の地域の内訳は、南アフリカ、ザンビア、フィリピン、マレーシア、中国、日本、イスラエル、カナダ、アメリカ合衆国、そしてドイツであり、それぞれから一人ずつ、合計10人の協力者(教育者)を募った。そして、以下の手順で研究が行われた。 1)OER評価の指針を開発し、10人の教育者たちの授業のOERの質的指針と教授方略を評価してもらうために、我々が開発した評価の指針を協力者たちに配った。そして、2)インタビューなどを通して10人の協力者から質的なデータを集め、3)異なる教授・文化的コンテキストにおけるOERの効果や効率や魅力を分析するために、OERのプロセスと意図される結果が分析された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は大きな問題もなく順調に進んでいると言えるが、より詳細なデータを得るために、より多くの質的なデータを集めることにした。そして、より多くの国からの質的なデータを集める方向で進んでいるが、データの収集は概ね順調だと言える。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である2015年度は、MOOCsに焦点を置いたOER開発に役立てるため、実証的に裏付けされ、かつ文化的な面も考慮された質的評価基準と教授法ガイドラインを提案する予定である。具体的には、以下の3点について研究を行う予定である。 (1) 2つの文化的文脈(アメリカと日本)において、OERという形としてのMOOCsの知覚とコンテキストがどのように異なるかを検討する。 (2)MOOCsの質的評価基準と教授方略の意図される結果について検討を行う。 (3)OER/MOOCsの設計と活用に向け、実証的研究に基づいて修正された一連の質的評価基準と具体的な教授方略の提案を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
① 2014年度内に研究結果を英語で論文にまとめて研究雑誌に投稿し、それが受理された。しかし、その雑誌編集委員会から、同時にスペイン語に翻訳するように求められたので、翻訳作業は先方に任せたが、翻訳が終了するのは2015年の秋ごろの予定であると告げられたため、次年度使用額が生じた。 ② 韓国で研究発表を行うために予算を取っていたが、たまたま発表者がリサーチ・リーブ中で韓国に滞在していたため、その予算を使用する必要がなくなった。
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次年度使用額の使用計画 |
上記の理由①により、予算の一部をスペイン語の翻訳のために使うことになった。 また、上記の理由②により、残った研究発表のための予算をアメリカでの研究発表に使う予定である。
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