研究課題/領域番号 |
25350372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 石川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
長岡 健一 石川工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60249779)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | クラウド / ネットワーク / シミュレーション / Webアプリケーション / NS2 |
研究概要 |
本研究の目的は,情報通信ネットワークのネットワークシミュレータの代表的なものの一つであるNS2(The Network Simulator version.2)をWebブラウザから利用できるシステムをWebアプリケーションとして開発し,情報通信ネットワーク工学教育に適用することで,一層の教育内容の充実を目指すものである. そこで,今年度はまず,ネットワークシミュレーションのためのWebインターフェイスの開発を行った.システム開発のため,ネットワーク,Webアプリケーション技術やコンテンツ技術について研究会やセミナーに参加する等調査を行った上で,シミュレーションを実行するための専用サーバを構築し,サーバ上にNS2をインストール・稼働させ,NS2の実行コマンドや結果表示を処理するWeb APIをJSON(JavaScript Object Notation)により開発した.さらに,最近のWeb技術であるHTML5を用いて,GUIでNS2を操作・実行するための実行ツールを作成した.これは,ネットワークを設計するためのシナリオ定義GUIエディタ,シミュレーション解析ツール,シミュレーション結果アニメーションツールからなっている. このようにして,ネットワーク初学者においてもWebブラウザからNS2を操作し,ネットワークの基本的学習を行える環境「NSviaWeb」を構築した. さらに,ネットワーク工学を学習するための電子書籍を,開発環境であるiBooks Authorを用いて試行的に作成し,NSviaWebを組み込むことによって,タブレット端末からも視覚的に学習できるシステムとして開発した. 以上のように,本研究の目的を達成するためのシステム開発を中心に研究を遂行することができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在まで,当初予定していたシステム開発についてはほぼ達成することができた.なお,シミュレーション機能を組み込んだ電子書籍の開発については,基本的な部分での開発とその動作確認にとどまっており,内容を追加し,実用的なものとする必要がある.
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今後の研究の推進方策 |
基本的なシステムの開発は今年度の研究で達成できた.今後は,シミュレーション機能を組み込んだクラウド型電子書籍として,コンテンツを追加・充実させ,実際のネットワーク工学教育で活用することを予定している. 実際の授業・演習等で活用することでユーザビリティ評価を行うとともに,システムの利用状況や達成度評価試験と連携して,その教育効果の検証を行っていく予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していた物品購入費が購入時点で販売価格が変化するなどしたため. 次年度において少額の物品等の購入に充てる予定である.
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