生命に関する科学技術をどう進めていくかを考えるためには、以下の3点が重要であるとわかった。(1)何をやってはダメかだけでなく、どんな方向に科学技術を進めていくかも含めて考える体制を作る必要があること。(2)そこで大切な役割を果たす市民は単なる「素人」あるいは「権利を主張する人」扱いされるべきではなく、また必ずしも「第三者」「当事者」の二分法でもうまく捉えられない場合があること。(3)市民を「知的興味」「仕事」「生活」の3つの関心の層からなる主体と捉えると、実態を比較的よく表すことができるので、そのように考えて科学技術コミュニケーションのレベルも三層にモデル化できること。
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