| 研究課題/領域番号 |
25350388
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| 研究機関 | 大阪産業大学 |
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研究代表者 |
張替 俊夫 大阪産業大学, 教養部, 教授 (50309176)
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| 研究分担者 |
大川 俊隆 大阪産業大学, 教養部, 教授 (00185208)
田村 誠 大阪産業大学, 教養部, 教授 (40309175)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 中国古代数学 / 数学史 / 九章算術 / 科学史 |
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| 研究実績の概要 |
１．中国古算書研究会は月２～３回行っている。岳麓書院蔵秦簡『数』については、張家山漢簡『算数書』の配列に従って決定した仮の配列案を作成し、すでに発表した「岳麓書院蔵秦簡『数』訳注稿(1)～(6)」を元にして現在読み合わせ会（「本にする『数』研究会」）を行っている。平成27年度夏には読み合わせを終え、『嶽麓書院蔵秦簡『数』』（仮称）として平成27年度中に出版する準備に取り掛かる。
２．『数』の訳注を作成する作業を行ったため中断していた『九章算術』の訳注を作成する作業を再開し、平成26年度には均輸章まで進んでいる。これは、『算数書』や『数』の訳注を作成する過程で得られた知見を基にして新たな『九章算術』の訳注を作成するとともに、『算数書』『数』から『九章算術』へとつながる新たな中国古代数学像の構築をめざすものであり、上記の「本にする『数』研究会」と平行して行っている。
３．『数』の訳注を作成する作業で得られた研究結果や『算数書』『九章算術』の研究での蓄積を基にして、平成26年11月に同志社で行われた学会で研究発表を行った。ここでは、『数』や『算数書』『九章算術』における立体図形について、種類や数値などを比較検討したものである。
４．平成26年9月に北京大学で行われた「北京大学蔵秦簡の国際研読会」に招待され、『算書』の里田術と径田術について『算数書』と比較しつつ論じている。北京大学蔵秦簡については、韓巍氏の「北大蔵秦簡「魯久次問数於陳起」初読」が発表され、研究も活発化しつつある。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
岳麓書院蔵秦簡『数』を本としてまとめる作業は、張家山漢簡『算数書』の配列に従って進めており、概ね順調と考えられる。平成27年度中には『嶽麓書院蔵秦簡『数』』（仮称）として出版にこぎつけられると思われる。また、『九章算術』の訳注を作成する作業も再開され、そちらも概ね順調である。
北京大学蔵秦簡『算書』は韓巍氏の「北大蔵秦簡「魯久次問数於陳起」初読」が発表され、研究も活発化しつつある。その他の算術簡については部分的な紹介のみであるが、これからの公開が期待される。
雲夢睡虎地漢簡『算術』については公開が遅れているようだが、近年中には公開されると思われるので、全体として順調に進展していると考えられる。
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| 今後の研究の推進方策 |
１．岳麓書院蔵秦簡『数』については、平成27年夏には読み合わせ会を終え、訳注の決定稿を作成する。これを『嶽麓書院蔵秦簡『数』』（仮称）として平成27年度中に出版する準備に取り掛かるが、『算数書』出版の際と同じく、朋友書店からの出版を予定している。
２．『九章算術』の訳注を作成する作業は現在は盈不足章である。これをこのまま方程章、句股章と進めていく。
３．北京大学蔵秦簡『算書』については「魯久次問数於陳起」の公開により、研究が活発化しているが、その他の部分の公開も近いことより、研究体制の構築を予定している。
４．本年度も『数』と『算数書』『九章算術』の比較検討を行い、得られた結果を研究発表する予定にしている。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
結果的に18,777円残ることになった。これは購入を予定していた図書（中国数学関係）の出版が先方の事情で遅れたためである。
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| 次年度使用額の使用計画 |
本年度は、残金18,777円と合わせて、総額718,777円の使用を予定している。主として、図書の購入、学会出張費、また場合によっては『嶽麓書院蔵秦簡『数』』の出版助成に充てる予定であるが、我々の研究に関連した研究者（主として中国）の講演に対する支払報酬手数料などに使用する計画もある。また、中国での国際学会に招待される可能性もあるが、研究の進捗状況、中国での動きなどによって大きく変わる可能性がある。
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