本研究では3次元レーザスキャナを用いて坑道が散在する斜面および坑道内の断面形状、採掘方向、傾斜角、3次元点群データ等の定量データを測定する新たな手法を提案した。これにより坑口付近の様子を3Dプリンタを用いて斜面形状模型として再現することが可能となった。また採掘前の露頭掘跡の再現および採掘体積の算出も可能となった。これらの結果から、坑道内の断面形状、傾斜角、採掘体積等の定量データと採掘年代にある程度の相関関係が示唆された。以上より、鉱山遺跡に散在する斜面の定量データ測定に関する新たな手法の有用性が確認できた。
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