• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

プラネタリウムを使った高野山の全方位デジタルミュージアム

研究課題

研究課題/領域番号 25350402
研究機関和歌山大学

研究代表者

尾久土 正己  和歌山大学, 観光学部, 教授 (90362855)

研究分担者 吉住 千亜紀  和歌山大学, 観光学部, 研究支援員 (70516442)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード博物館情報学 / ドーム映像
研究実績の概要

従来の博物館の映像資料は通常のカメラで撮影されてきたため、カメラが向いている視野内しか記録していなかった。しかし、文化的景観や無形遺産は視野外にも興味深い対象物が存在する。また、全国の博物館には、多くのプラネタリウムのドームスクリーンが設置されているが、ほとんどの館で星空しか投影されていない。そこで本研究では、2015年に開創1200年を迎えた高野山の文化的景観と行事を高精細のドーム映像で記録し、全方位のデジタルミュージアムを構築することにした。具体的には、(1)ドーム映像の特徴を明らかにすること、(2)ドーム映像を活用したプラネタリウム番組やアプリの開発すること、さらには(3)4Kを超す超高精細映像の撮影するシステムの開発を行った。
ドーム映像の特徴として、我々は全方位の映像を見るために視聴者が頭を動かすことに注目し、頭の動きと臨場感の関係を高野山のドーム映像などを用いて調べてみた。その結果、頭の動きが臨場感を高めることが明らかになった。通常の映像がカメラマンによって撮影された映像を受動的に視聴するのに対して、ドーム映像では視聴者自身が能動的にドームスクリーン上の対象物を選んで視聴しており、実際の現場での注視行動に近い。そこで、この特徴を意識して高野山での撮影を行い、高野山のプラネタリウム番組やアプリを制作した。現時点で、和歌山大学のドームスクリーンで投影できるドーム映像の解像度は4Kカメラの縦の分解能である2Kであるが、広いドームスクリーンでは非常に粗い。人間の肉眼分解能に近づけるには縦方向で8K以上が必要になるが、その解像度を持った映像機器はまだ市販されていない。そこで、複数台のカメラの映像を合成することで縦方向7Kのドーム映像の撮影を実現した。この解像度により、細かなものまで表現できるようになり、スポーツ映像の記録に応用する研究に発展することができた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] スーパードームシアターの提案とその予備実験2016

    • 著者名/発表者名
      尾久土正己、吉住千亜紀
    • 雑誌名

      観光学研究におけるアジアのハブ拠点の構築に向けた研究高度化・国際化プロジェクト報告書

      巻: I ページ: 325-329

  • [雑誌論文] 超臨場感映像で移動を伴わない観光を2015

    • 著者名/発表者名
      尾久土正己
    • 雑誌名

      観光と情報(観光情報学会)

      巻: 11(1) ページ: 16-19

  • [雑誌論文] 飯田市の文化資源を活用した全天周映像番組2015

    • 著者名/発表者名
      吉住千亜紀、尾久土正己、村松武
    • 雑誌名

      観光学(和歌山大学観光学会)

      巻: 13 ページ: 21-26

  • [学会発表] ドームドラマ「I'm not alone」の製作背景とこれからの展開2016

    • 著者名/発表者名
      木川剛志、吉住千亜紀、尾久土正己
    • 学会等名
      日本デザイン学会第3支部 平成27年度 研究発表会
    • 発表場所
      名古屋市立大学病院
    • 年月日
      2016-03-22 – 2016-03-22
  • [学会発表] スマートフォンを使った注視行動の測定とスポーツ映像への応用2015

    • 著者名/発表者名
      尾久土正己、秋山ゆかり、吉住千亜紀
    • 学会等名
      第12回観光情報学会全国大会
    • 発表場所
      近江町交流プラザ(石川県・金沢市)
    • 年月日
      2015-06-19 – 2015-06-20
  • [学会発表] 和歌山から宇宙へ2015

    • 著者名/発表者名
      尾久土正己
    • 学会等名
      ソフトウエアシンポジウム2015
    • 発表場所
      ビッグ愛(和歌山県・和歌山市)
    • 年月日
      2015-06-15 – 2015-06-17
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi