言語音がわかりにくい聴覚認知に障がいのある人(「障がい者」と呼ぶ)に情報アクセシビリティを保障する方法を試みた。マルチメディアDAISY は多くの人に理解しやすいICTである。これが障がい者にも適応できるかを、視聴覚実験で男女の肉声、合成音声(フォルマント合成、波形接続型合成)を使って調べた。その結果、1) 非障がい者でわかりにくいフォルマント合成音声だが、視覚情報を付加すると緩和した。2) 障がい者では肉声か合成音声かに関わりなく理解できた。あるいは全く理解できなかった。3) 障がい者にとって肉声が望ましいが、合成音声を使うならフォルマント合成よりも波形接続型合成が推奨できると分かった。
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