本研究は、1.展示の成り立ちと受け止め方を表わす方法の確立、2.展示の企画意図を伝えるための情報基準(ICE)の設定、という2段階の調査から、博物館の展示を教育的視点から評価することを目的とする。具体的内容は以下の通りである。(1)展示の成り立ち把握:様々な展示の類型化を行ない、展示の階層構造とことばの量に注目し、各展示の構成を定量化する方法を確立した。(2)展示の受け止め方:「展示観覧後の理解度テスト」を実施して来館者にとって新奇とみなされる情報の定着度を調べた他、積極的な展示観覧を進める工夫を試行して、この前後の来館者の観覧行動(滞留時間や来館者間の行動など)を観察した。
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