全国の博物館・美術館の学芸員らが参画するプロジェクトと連携し、東日本大震災被災地の子ども達を対象に、子ども達の制作物の展示、実物素材の提供、体験型プログラムの実施、という3つの手段を用いた支援活動を行い、その効果や持続性を検討した。前二者の活動は持続しなかったが、体験型プログラムの実施は現在も継続し、活動の規模や地域はむしろ拡大していた。子ども達とのコミュニケーションが直接的な活動の方が、効果的、持続的であると思われた。このことに加え、当該プロジェクトの組織や財務内容を分析したところ、迅速で柔軟な意思決定のできるコンパクトな事業体であることが、活動の持続性に貢献していると考えられた。
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