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2014 年度 実施状況報告書

日本国内所在・台湾原住民族資料とその来歴の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 25350414
研究機関公益財団法人元興寺文化財研究所

研究代表者

角南 聡一郎  公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (50321948)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード博物館資料 / コレクション / 台湾原住民 / 物質文化
研究実績の概要

文献調査などより確認できた、国内所在の台湾原住民資料の臨地調を実施した。特に大きな発見は国立歴史民俗博物館所蔵の「高山族民俗資料」(310点)である。本年度はこれらの資料について、2014年5月と11月の2回にわたり重点的に調査を実施した。コレクションには、ブヌン族、パイワン族、アミ族、タイヤル族、ヤミ族のものが含まれている。本コレクションは元来、文化庁所蔵であったものが国立歴史民俗博物館所蔵となったことを確認した。なお、本年度は270点の調査を終了した。これらについては、すべて法量、素材などの調書作成、デジタルカメラによる画像撮影をすることができた。このことにより、蛍光X線分析をおこなうことができる、金属器、ガラスの資料についておおかたのめぼしをつけることができた。
また、10月には東北歴史博物館所蔵杉山コレクションの中の台湾原住民資料の調査を実施した。これらは、ヤミ族、アミ族、ブヌン族の土器、土製品28点である。この他、10月には東北福祉大学芹沢銈介美術工芸館所蔵台湾原住民資料、東北大学考古学研究室所蔵ヤミ族資料の調査も実施した。
各館で作成した調書及び撮影画像については、データを整理し、データベースの作成を行った。これと関連する文献資料の収集も同時に実施した。
2014年12月には、台湾へ赴き、国立台湾大学図書館や国立台北芸術大学などで、最新の台湾原住民関係の文献や資料の情報収集をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究課題を推進することにより、国立歴史民俗博物館蔵「高山族民俗資料」や、東北歴史博物館蔵杉山コレクション中の台湾原住民資料など、これまで知られていなかった資料群の来歴や詳細について調査を実施することができたため。

今後の研究の推進方策

新たに確認できた資料について、同様に臨地調査を実施し、データベース化を進める。これらのデータを台湾の台湾原住民研究、博物館関係の研究者に提示し、資料の具体的特徴と歴史的意味について確認を行いたい。

次年度使用額が生じた理由

国内資料として新たに確認できた件数が多く、埼玉県立博物館所蔵資料についての予備調査を実施することができなかった。

次年度使用額の使用計画

翌年度は十分な文献調査を経て、埼玉県立博物館所蔵資料の臨地調査を実施する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 除草具の研究-所謂「イッポンヅメを中心として」-2015

    • 著者名/発表者名
      角南聡一郎
    • 雑誌名

      国際常民文化研究機構年報

      巻: 5 ページ: 133-144

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 金子えりか先生と台湾の「巨石文化」研究2014

    • 著者名/発表者名
      角南聡一郎
    • 雑誌名

      台湾原住民研究

      巻: 18 ページ: 176-183

    • 査読あり
  • [学会発表] 台湾ヤミ族の土偶-用途と造形をめぐって-2015

    • 著者名/発表者名
      角南聡一郎
    • 学会等名
      日本文化人類学会第49回研究大会
    • 発表場所
      大阪国際交流センター
    • 年月日
      2015-05-30
  • [学会発表] 沖縄県立博物館蔵の台湾原住民資料2014

    • 著者名/発表者名
      角南聡一郎
    • 学会等名
      日本順益台湾原住民研究会2014年度第1回研究会
    • 発表場所
      国立民族博物館
    • 年月日
      2014-08-10
  • [図書] 台湾原住民研究の射程-接合される過去と現在-2014

    • 著者名/発表者名
      角南聡一郎
    • 総ページ数
      27
    • 出版者
      順益台湾原住民博物館

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公開日: 2016-05-27  

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