コスタリカのヘネラルバレーの集水域面積と扇面面積との関係式の延長線上に,コシ川巨大扇状地の点があったため,Kesel (1985)は巨大扇状地が沖積扇状地の一員である可能性を指摘した。しかし,コスタリカの18沖積扇状地の関係式が,湿潤変動帯にある日本,台湾,フィリピン,ニュージーランドの関係式と同様であり,巨大扇状地とされた扇状地の点はそれらの関係式よりかなり上にあることが明らかになった(斉藤,2014)。これらの地域の2km2以上の扇状地の多くは河成扇状地なので,巨大扇状地と河成扇状地について,最も上に位置するフィリピンの関係式を用いて区分することが可能になった。
|