研究課題/領域番号 |
25350446
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高橋 勝彦 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00187999)
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研究分担者 |
森川 克己 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10200396)
広谷 大助 県立広島大学, 経営情報学部, 准教授 (30432686)
片岡 隆之 近畿大学, 工学部, 准教授 (40411649)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 適応型システム / 機動的生産 / 流動的生産環境 / 多様的生産環境 / 混成生産システム |
研究実績の概要 |
本研究では流動的生産環境に対する臨機応変生産システムの機動的管理の問題を,(1)生産システム編成を固定した下で,多様流動的生産環境に対する機動的管理,(2)生産システム編成も制御対象とした下で,多様流動的生産環境に対する機動的管理 の2つの具体的目的に分けて考えることとした. 本年度は,そのうちの後者について,需要変動・習熟に対する検知・調整方式の実験的評価と検討,生産システム編成の影響分析と生産システム編成も含めた工程編成方式の検討,需要変動・習熟に対する生産システムとその工程の編成調整方式および生産システムシミュレータを開発した.また,開発した需要変動・習熟に対する検知・調整方式の実験的評価を行った. 対象とする多段階生産システムの検討では,従来の生産システムのパラメータや構成を動的に制御している研究,生産工程の習熟に関する研究についても検討した.この際,昨年度の成果を踏まえて,需要の非定常変動と習熟の過程を離散的な段階で表現することについて検討した.また,需要変動と習熟の影響分析と工程編成方式の検討では,需要の非定常変動と習熟の過程やそれに対する工程編成を離散事象マルコフ連鎖で表すマルコフ連鎖モデルで表現することとした.さらに需要変動・習熟とその検知・調整機能を持つ生産システムシミュレータの開発では,シミュレーションではなくマルコフ連鎖モデルから定常状態確率を求める数値計算により解析するための計算プログラムについて検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験的評価については,特性に影響を与える要因として,ライン生産における処理率や,セル生産における学習前の処理率と学習時間を取り上げ,それらの影響を明らかにした.工程編成方式の優位性についての比較検討のための実験などについては,さらに継続する必要があるが,想定の範囲内であり概ね予定通りと考えられる.
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今後の研究の推進方策 |
来年度は最終年度となり,研究計画調書では,研究成果の検討とまとめを予定している.現在までの達成度で述べたように一部実験の継続が必要であることから,それら残された実験を行った上で,研究成果について検討すると同時に,研究のまとめを行う予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた実験補助の人件費・謝金,備品が少なくてすんだため
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の使用計画書を見直して,新たな人件費・謝金や備品あるいは別の費目に変更して使用する計画である.
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