本研究では、先行情報をもつ需要ならびに季節変動をもつ需要に対して生産の平準化指示方式を提案し、これらの平準化指示方式を多段階生産在庫システムに適用したときの性能を、従来からのかんばん方式、MRP方式、CONWIP方式、基点在庫方式などと比較して評価した。比較評価のためには、多段階生産在庫システムが含む多数の在庫点の在庫水準を最適決定する必要がある。本研究では、シミュレーションをベースとした汎用的在庫水準決定アルゴリズムを開発し、数値実験によって解の精度と計算速度を検討した。結果として、開発した最適化アルゴリズムならびに平準化指示方式の性能が高いことが示された。
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