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2014 年度 実施状況報告書

総合的評価方法に基づく施設配置計画とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 25350466
研究機関関西学院大学

研究代表者

石井 博昭  関西学院大学, 理工学部, 教授 (90107136)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード施設配置 / 複合施設 / 合意形成 / 数理的評価法 / 建設コスト / 可能性条件 / 確率的条件
研究実績の概要

候補となる配置場所について、需要地への距離、設置費用を含めて設置場所の望ましさなど多様な要因について多面的に数理的評価を行い、最適配置場所を決定する試みをすでに始めていたが、平成26年度は、複合施設の可能性についても評価を行い、その成果を神戸学院大学ポートアイランドキャンパスで12月に行われた第16回APMCで発表した。従来の施設配置の研究では施設を個別の場所に配置するとしていたが、利用者の利便性を考慮しながらも同一の場所に複合施設として建設する方がコスト面を含めて有用である場合も多いと思われる。現実の施設配置でも各施設は異なる場所に配置されることが通常であるが、この研究により、複合施設とする場合のメリットも明らかになる。
一方配置場所の評価に用いる数理的評価の新しい方法の研究そのものも行った。特に、従来の合意形成の方法を拡張して将来のシナリオや言語データから、合理的な人員配置を行う方法を開発した。このことは、人員を候補地とすれば、施設配置を合理的に行う数理的手法となる。
さらに立場によって、施設の好ましさが異なる住民が存在する場合の立地をどう決めるべきかについても考察し、9月にハワイで行われたICBI2014で成果発表した。モデルの一般化として、データのあいまいさや確率条件という一般的な条件の下で施設をどう配置するかについて考察し、その結果を日本知能情報ファジィ学会誌である「知識と情報」に公表した。以上の研究は、施設配置研究の新しい展開を示唆するものであり、最終年度でもある平成27年度での研究での更なる成果の基礎にもなるものである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の目的にあげていた施設配置における多様な条件を考察して、多目的モデルを構築して非劣位置を求める解法を考えた。また立場の異なる住民、タイプの異なる施設を考えたモデル、複合施設の建設の可否、建設コストのあいまい性や確率変動を考えたモデル等
を考えて、数理的評価法に基づいて適切な配置場所を求める解法を示した。これらは当初考えていた現実の施設配置問題の解法へのアプローチを網羅するものである。

今後の研究の推進方策

平成26年度の上記成果を発展させるとともに、平成27年度が最終年度になるので、新しいモデルとして給食センターの配置など流通と関連した施設についても考察する。すなわち、材料の供給地への距離と学校までの距離という2種類の距離を考える。給食の時間に間に合い、かつ早過ぎない配達にするというルーティングも考えないといけない。都市計画ではこのようなタイプの施設は多くあるが、従来はあまり考えてこられていない。施設配置の新しい基準も必要で、配置候補地の評価により有効な数理的評価法も考案する。連携研究者ばかりでなく現在指導しているM2の佐々木君に研究協力をしてもらうことを考えている。

次年度使用額が生じた理由

平成26年度は数理的評価による施設配置の適正度について考察した。新しい評価方法そのもの、またそのモデルの確立について集中的に研究した。このため研究成果発表が当初予算より少なくなったこの部分で未使用が発生した。

次年度使用額の使用計画

これまで2年間の成果とその拡張として考えている平成26年度の研究成果を国際会議で発表する。9月にチェコで行われるCJS2015,8月に韓国で行われる日韓ワークショップ、10月に韓国で行われる17回目のAPMC、台湾での国際共同研究2回分等である。雑誌投稿はIJAMS,APMR,その他の雑誌を考えている。これらの渡航費、雑誌投稿及び掲載費に使用する。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Stochastic facility construction problem with fuzzy conditions2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Ishii
    • 雑誌名

      知識と情報

      巻: 26 ページ: 867-872

    • 査読あり
  • [学会発表] Optimal facility location problem under stochastic construction cost and barriers2014

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Sasaki and Hiroaki Ishii
    • 学会等名
      16th Asia Pacific Management Conference
    • 発表場所
      神戸学院大学ポートアイランドキャンパス(神戸市)
    • 年月日
      2014-12-04
  • [学会発表] Facility location problem under users with two types criteria, min-max and max-min2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Ishii
    • 学会等名
      International Conference on Business and InformationI 2014
    • 発表場所
      Hawaii, USA
    • 年月日
      2014-09-03
  • [学会発表] Mathematical evaluation methods and application to business2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Ishii
    • 学会等名
      International Conference on Business and InformationI 2014
    • 発表場所
      Hawaii,USA
    • 年月日
      2014-09-03
    • 招待講演
  • [学会発表] Combination sale Problem for a Perishable Product2014

    • 著者名/発表者名
      Hiroaki Ishii
    • 学会等名
      18th International Symposium on Inventories
    • 発表場所
      Budapest, Hungary
    • 年月日
      2014-08-19

URL: 

公開日: 2016-05-27  

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