研究課題/領域番号 |
25350482
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
松澤 智史 東京理科大学, 理工学部, 助教 (20385529)
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研究分担者 |
滝本 宗宏 東京理科大学, 理工学部, 教授 (00318205)
神林 靖 日本工業大学, 工学部, 准教授 (40269527)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 避難誘導 / 災害対策 / 避難誘導 / 移動端末 / MANET / ACO |
研究実績の概要 |
避難誘導のシステムを構築するにあたり,避難誘導アルゴリズムを開発した。このアルゴリズムはACOと呼ばれる蟻のフェロモン塗布のアルゴリズムを模したものであり,経路探索等に利用されている。本研究ではこのアルゴリズムを避難経路探索に応用しているが、従来のACOでは危険地域の発生や拡大(火災や建物倒壊など)に対して新たな経路構築を行う際の時間が現実的でなく、この問題はフェロモンの蒸発スピードに依存しているため、フェロモンの蒸発を早める(消臭フェロモン塗布)機構を従来のACOアルゴリズムに追加した。 その後,我々が開発した災害時避難シミュレーションソフトウェアの実験で従来のACOよりも被災者が安全に避難できることを示し,イタリアやタイでの国際会議等で発表を行った。しかしながら津波災害のように、ある一定時刻に危険地域が一瞬で拡大するようなケースでは,本手法はできるだけ安全な迂回路を優先するため、逆に津波に巻き込まれるケースも見受けられたため、現在は津波に対しても有効に働くアルゴリズムの考案を行っている。 また,移動端末間ネットワーク(MANET)での移動エージェントフレームワークの開発を行い,その性能評価結果も国際会議で発表を行った。 実際の災害時にはインフラが倒壊していることが予想されるため、インフラがない状態でのMANET上で,我々の開発した改良ACOアルゴリズムを導入したシステム構築も今後の課題である。
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