金属と結晶の摩擦電気をリアルタイムに測定できる雰囲気制御可能な実験装置を開発し,本質的な摩擦電気の発生量を真空で測定し,マイクロギャップ放電による緩和過程を気体中で測定した.ステンレスとガラスとの摩擦を真空中で行い,摩擦電気を測定した.この結果,摩擦で発生する静電気の表面電荷密度は4×10^-4 C/m^2であった.気体中で摩擦を行うと,マイクロギャップ放電が起き,分離した摩擦電気は緩和された.緩和後に残留する電荷の割合は,アルゴンで最も小さくなり,アルゴンは最も効果的に摩擦電気を緩和して,静電気を減らすことが分かった.
|