現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該研究では、これまでに、糖鎖RAFT試薬の合成ルートを確立するに至っている。それを用いたRAFT重合により、構造の制御された糖鎖末端ポリスチレンおよびポリメチルメタクリレートが合成可能なことを示している。以上の成果は、平成26年に誌上発表にて公表した (Biomacromolecules 2014, 15, 4509)。また、本RAFT重合を活用することにより、熱応答性を示す糖鎖末端ポリ(N,N-ジエチルアクリルアミド)の合成も可能であることを示した (Chem. Lett. 2015, 44, 428)。さらに、平成26年度は、水中での精密合成の達成を目的として、実験を繰り返しおこなった。現時点で、糖鎖RAFT試薬を活用したスチレンのソープフリーRAFTミニエマルション重合により、すなわち水系において、構造の制御された糖鎖末端ポリスチレンを得る合成条件を見出すに至っている。
|