研究課題/領域番号 |
25350568
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中楯 龍 九州大学, 先端医療イノベーションセンター, 助教 (40584470)
|
研究分担者 |
石井 裕之 早稲田大学, 理工学術院, 講師 (10398927)
斎藤 明子 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (60101854)
剣持 一 九州大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (60215134)
橋爪 誠 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90198664)
東 隆 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90421932)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | ロボティクス / 医工学 |
研究実績の概要 |
本研究は、術中追従開始直前にスキャンして記録した患部周辺の微小範囲の超音波3Dデータと追従中に観測した2Dデータのマッチングにより、通常の2D超音波プローブのみで構成する3Dビジュアルサーボの性能を生体の治療、特に肝臓の集束超音波治療に適用可能な程度に高めることを目的としている。 H26年度は、超音波プローブを患者体表で把持するマニピュレータおよびその保持台の設計を行った。昨年度明らかにした臓器の移動量、速度等から要求仕様を抽出し、機械的・電気的な安全性を考慮した機構を検討し、設計した。具体的には、まず包括的なリスクマネジメントを行い、電気的・ソフトウェア上での誤動作リスクに対するフェールセーフを実現するため、物理的な安全性を担保することとし、暴走した時でも可動範囲において患者にダメージを与えない機構配置を検討した結果、直動3自由度はリンク機構よりXYZステージが望ましい結論とした。その上で臓器のサイズとHIFUの稼働範囲の要求仕様を満たすように設計を行った。アクチュエータの出力を出来るだけ小さいものにすること、また呼吸性移動の追従においては十分な加速度がトランスデューサ末端で得られる必要があることから、エンドエフェクタは軽くイナーシャの小さいことを重視し設計を行った。また、昨年度明らかになった追従アルゴリズムの課題をもとに、実際の適応である集束超音波治療用にカスタマイズした追従手法の検討・開発を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の目標の全てに着手し、一定の結果を得ているため。
|
今後の研究の推進方策 |
最終年度となるH27年度は、追従アルゴリズムのソフトウェアを超音波プローブ把持ロボットにシステム統合し、調整を行った上で評価試験を行う。目標仕様である、1.従期間の半分以上の時間,焼灼目標点が患部内に収まっている,2.焼灼目標点が患部外に出た場合,それを100%検出できる、の達成に努める。
|
次年度使用額が生じた理由 |
ロボット1体を作成するコストの見積りが予想外に膨らんだため、部品を発注するのを全体の設計が完了するまで控えた結果、発注がH27年度にずれ込んだため。
|
次年度使用額の使用計画 |
今年度未使用分は次年度に予定通り執行予定。全体予算をオーバーしないように支出計画を立て執行にあたる。
|