本研究では,独自のマイクロチップと蛍光増幅法を活用して,血中の疾患マーカーとなるタンパク質およびマイクロRNAを同時かつ簡便に検出する技術の開発を目的としていた.まず抗体を固定化する基板材料を検討することにより,前立腺がんマーカータンパク質の高感度な検出を実現した.また,3種類のマイクロRNAを同時に検出できるマイクロチップの試作に成功した.さらに,ヒト白血球由来のトータルRNAから4種類のマイクロRNAを本マイクロチップにより測定したところ,それらの測定値は従来の定量PCRによる測定値とよく一致し,本マイクロチップが実試料に適用可能であることが分かった.
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