研究課題/領域番号 |
25350597
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 純栄 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70454410)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 統合失調症初回エピソード / 認知機能 / リハビリテーション |
研究概要 |
統合失調症初回エピソード者と統合失調症の発症から5年以上経過した者の認知機能障害や社会機能等を調査し,精神障害領域で実施されているリハビリテーション上で観察される回復の特徴を把握する.また,精神障害領域リハビリテーションでは,治療的活動が用いられており,近赤外分光法を用いて,それら治療的活動の作用機序を脳機能の側面から究明する. 統合失調症初回エピソード者の回復においては,認知機能のなかでもVerbal Memory機能(言語性記憶と学習)の回復が,5年以上経過した者においてはToken Motor Taskに代表されるような運動機能の回復が遅れる傾向があると予想され,それにより,リハビリテーションにおいて観察される回復の特徴に差が認められるという仮説をもとに調査を続けている.また,統合失調症初回エピソード者では,自閉症スペクトラム障害と類似する生活障害がしばしば観察されており,発症後5年以上経過した者とは異なるリハビリテーションプログラムもしくは支援方法の必要性が推測されている.今後,さらなる調査を重ねて、上記仮説を立証し,加えて,精神障害領域リハビリテーションで提供される治療的活動の作用機序を解明することは,病相特異性にそった精神障害領域リハビリテーションプログラム開発に役立ち,特に初回エピソード者へ包括的な治療や支援として認知機能改善の側面から,治療的活動を用いたリハビリテーションが機能するための留意点を明らかにできると考えている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
統合失調症初回エピソード者における認知機能,社会機能等の回復の臨床調査において,予定していた新たな調査施設の調整は,部門担当者の異動により2014年夏以降に予定されており,やや遅れている.しかし,すでに調査協力を得られている施設では,順調に研究活動を進められている.
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今後の研究の推進方策 |
予定していた新たな調査施設以外の協力施設をリクルートしており,2014年5月末に調整会議を開催する予定である.
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次年度の研究費の使用計画 |
調査予定施設で用いる機材の購入を次年度に送らせため. 次年度に購入予定である.
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