研究課題/領域番号 |
25350602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
東嶋 美佐子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (40279005)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 摂食嚥下評価機器 |
研究概要 |
25年度は、22年から24年度の科研費で試作した非侵襲センシング装置に改良を加えて、研究目的である喉頭運動、舌骨運動、呼吸運動の3つの運動波形を詳細に捉えれるようにすると共に、収集したデータの解析作業が容易に行なえるようなプログラムソフトを選定することであった。 改良の一つ目は舌骨センサを追加することである。前期の科研の研究結果から、喉頭運動を牽引しているのは舌骨運動であることが示唆されたので、舌骨運動を捉えるフィルムセンサを追加する事とした。改良の二つ目はトリガースプーンの無線化を行なうことである。トリガースプーンからデータ収集器までを繋ぐケーブルがあったために、スプーンの操作に制限があったことから無線化を行なう事とした。改良の三つ目はセンサ類の固定をヘッドホン型に変更する事である。前期では運動を捉える部位にセンサをサージカルテープで固定して行なった。固定部位によっては被検者の違和感がありそれを軽減するために、センサ類をすべて後頭部にある板に集めて、そこから柔軟性のあるラインを使って測定部位に近づける方法に改良した。改良の四つ目は前期の科研の研究結果から、甲状軟骨と舌骨の移動距離に加えてその際の加速度を捉えることが、サルコペニアによる嚥下障害が疑われる事例には重要であることが示唆されたので、新規に加速度センサを追加した。 センサ類の増加によってデータ収集装置の重量と大きさが増加することから、その小型・軽量化に対する対応も同時に行なった。 舌骨と甲状軟骨の加速度を測定するセンサの試作が遅れているため、現時点ではセンサ類を除くデータ収集装置の完成と解析ソフトの特定を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
舌骨と甲状軟骨の二次元方向への運動速度を計測するために、新規に加速度センサの追加を依頼したのが計画の遅れの原因である。
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今後の研究の推進方策 |
近日中にセンサ類が納入される予定である。改良した非侵襲センシング装置一式が整った後に、無料レンタルのデータ収集・解析ソフト二種類から一種類を選定するために、検証実験を行なう。 さらに、26年度は計画通り研究の倫理申請を行なった後に、研究協力機関にてデータの収集を行なう。
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次年度の研究費の使用計画 |
依頼して製作してもらっていたセンサ類の納期が遅れたため。 26年度5月上旬に納期予定である。
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