目的:肘部尺骨神経障害の診断のための標準的な運動および感覚神経伝導検査,インチング,および2つの付加的検査の感度を検証する.方法:臨床診断された症例に全ての検査を実施.各感度と特異度を比較した.結果:健常者50手で正常値を作成.患者24手を対象とした.全ての検査の特異度は96%以上と高かった.第1背側骨間筋から導出して実施したインチング法は標準的検査に比し高感度であった(83% vs 54%,p<0.05).前腕筋導出の運動神経伝導検査は臨床的に重症であった群(12手)において,順行性混合神経伝導比較法は臨床的に軽症であった群(12手)において,それぞれ感度が同等かもしくはそれ以上であった.
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