研究概要 |
東京慈恵会医科大学研究倫理委員会および東京慈恵会医科大学附属第三病院に本研究の内容を説明し、臨床研究許可の承認を得た。現在、自動車運転を希望する脳外傷者の抽出を行っている。現状では、10名ほどをリクルートした。同時に、神経心理学的検査及び脳画像検査を進めている。 倫理委員会の承認を受けて、簡易型ドライビングシミュレーターおよびNIRS測定装置に関する以下の解析ソフトを購入し、所定の場所(東京慈恵会医科大学附属第三病院)に設置した。Brain Analyzer、Brain Online、Video (fNIRS Data Viewer)。 本研究を開始するにあたり、現状での知見2編の報告を行った。まず、予備的実験データを、第21回世界神経学会にて、以下の報告した。S Watanabe et al.: Assessment of cerebral activation patterns while operating a driving simulator with TBI survivors: a functional near-infrared spectroscopy study. XXI World Congress of Neurology Vienna, Austria, 21-26 September 2013。本報告では、脳外傷者に対し、ドライビングシミュレーター運転中の脳血流動態を、近赤外分光法によって解析したデータを発表した。本研究から得られた結果は、自動車運転が可能な脳外傷者は、脳挫傷部位が明確であっても、大脳皮質領域では、脳血流の分布が確認されたことであり、本結果は、今後の本研究を推進する上での基礎データとなった。さらに第10回 交通科学シンポジウム(平成26年2月25日)において、自動車運転と脳神経動態について報告を行った。
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