皮質―皮質下間相互作用として前頭葉―脳幹―小脳―視床経由神経ループに注目、橋、小脳、視床の各病変による前頭葉皮質機能への影響を安静時脳SPECTおよび近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)で検討した。急性期視床病変患者でのSPECTで前頭葉灌流異常、語想起の有意な低下、VFT時の前頭葉NIRS計測で有意な酸素化ヘモグロビン濃度(以下[oxy-Hb])低下とVFT成績との強い正相関(R=0.75)を示した。橋、小脳各病変で、VFT遂行時の前頭葉dynamic response様式が病変部位ごとに異なることから上記ループ内で情報処理が階層的に行われている可能性が示唆された。
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