研究課題/領域番号 |
25350640
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
白石 成明 日本福祉大学, 健康科学部, 准教授 (00460585)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 脳卒中 / 日常生活活動 / 追加的訓練 |
研究概要 |
本年は研究課題の中、特に回復期リハビリテーション(リハ)病棟患者の追加的訓練について分析をすすめた。本研究で用いたデータベースには追加的訓練の項目として患者自身、家族による「自主訓練」と看護師や介護職員による「病棟スタッフ訓練」の実施有無が設定されている。追加的訓練の実施と退院時の退院時の日常生活活動との関連を検討するため、追加的訓練の実施状況により、自主訓練・病棟スタッフ訓練の両方実施群、自主訓練のみ実施群、病棟スタッフ訓練のみ実施群、追加的訓練実施無群の4群に分割し比較した。日常生活活動の自立度は世界的に普及しているFunctional Independent measure(FIM)を用いた。入院中のADLの改善は、入院時ADL自立度が中間群で最も大きく、入院時ADL自立度が低い群と高い群では中間群よりも小さくなる逆U字型になることが知られている。そこで、比較に際しては、多施設参加型で大規模研究である利点を生かし、今回は入院時FIM運動得点を3分位になるように3群に層別化して比較した。入院時FIM運動28点以下、29点~56点、57点以上の全ての階層で年齢、リハ実施量、入院時FIM運動、入院時FIM認知、退院時FIM運動、退院時FIM認知で有意差が認められた。退院時FIM運動を従属変数とした決定木分析では、退院時FIM運動と最も強く関連しているのは入院時FIM運動であった。次いで入院時FIM運動が56点以下の低位から中位の場合には追加的訓練の実施の有無が退院時FIM運動と関連していた。すなわち、自主訓練、病棟スタッフ訓練を両方実施するか少なくとも自主訓練を実施することが退院時FIM運動の向上には重要である可能性が示された。 本内容はPLOSONEに投稿し2014年3月に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の目的は脳卒中患者の有効なリハビリテーション介入法として,自主訓練や病棟スタッフ訓練といった診療時間以外の介入が脳卒中患者の退院時の日常生活活動(ADL)向上に寄与するかを検討することである。2013年度研究により回復期リハビリテーション病棟を対象とした研究を行い、海外雑誌に論文として発表することができた。 一方、自主訓練ソフトの開発を並行して進める予定であったが、作業日程が確保できず、次年度に見送ることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
2014年度は一般病棟の急性期患者を対象として追加的訓練と退院時日常生活活動との関連について検討し論文として発表する。また、追加的訓練、中でも簡便に自主訓練メニューが患者に提示できるソフトの開発を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
論文受理が年度末となり投稿料の支払いが年度跨ぎとなったこと、打合せをメール等を活用し極力会議回数を減らしたことなどが理由である。 リハビリテーションデータベースに入力している病院に追加情報収集を目的にアンケートや打合せを行う予定である。その他、ソフト開発費、旅費、会議費、PC、タブレット、ファイルメーカー(ソフト)などの購入を予定している。
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