本研究では、機械的刺激や温熱刺激などの物理的刺激による骨格筋応答および熱ショックタンパク質(HSPs)発現の変化を検討した。その結果、物理的刺激は骨格筋量の増大を引き起こすと共に、筋衛星細胞数の増加、HSPs発現の誘導やAkt/p70 S6 kinaseの活性化を引き起こすことが確認された。しかしながら、これらの変化は熱ショック転写因子1(HSF1)の欠損により減弱・抑制された。したがって、物理的刺激による骨格筋量の変化を修飾する因子として、骨格筋におけるHSPs発現の誘導などのHSF1依存性のストレス応答の存在が考えられた。
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