| 研究課題/領域番号 |
25350673
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 埼玉県立大学 |
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研究代表者 |
原 和彦 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (70325984)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 義足ソケット / 適合評価 / ソケット内圧計測 / ソケット形状計測 / FEM解析 / 動作解析 |
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| 研究概要 |
断端とソケット間の力学的適合情報に関する科学的検証は未だ十分でない。本研究は、断端とソケット内圧分布特性を検索し、ソケット適合評価システム開発のための基礎データを得ることを目指している。このため本年度は、超薄型内圧センサを使用してソケット内圧を計測し、義足ソケット装着歩行時のソケット内圧分布を解析した。
対象者は、すでに良好な義肢適合を得て自立した健常な下腿切断者１名。体重62kgの41歳男性である。断端の前面・後面・内側面・外側面に(株)ニッタ社製F-scanの内圧センサを取り付けて、ソケット装着歩行を行った。このソケット装着歩行時に生じたソケット内圧特性を分析した。同時に三次元動作解析システム（Oxford metrics製VICON NEXUS 1.7.1とKistler製床反力計）を用いた逆動力学的分析を行い、義足歩行時の膝関節モーメントを算出した。反射マーカ配布位置は臨床歩行分析研究会が用いる10点とした。
前面下部と後面上部のソケット内圧はソケットを伸展させる力として作用する。このため前面下部と後面上部の内圧波形と動作解析システムから算出した膝伸展モーメントとの関係を比較した。その結果、前面下部と後面上部の平均内圧波形は歩行立脚初期と終期にピークのある波形を示し、歩行中の膝伸展モーメントと類似した波形となった。膝伸展モーメントはピーク時65Nmとなり、ソケット内圧は立脚初期で100kPa以下、立脚終期で50kPa程度であった。本結果はソケット適合圧に関する原ら（2012）報告と同様の値となり、下腿切断者のソケット適合内圧100kPa以内という基準を満たしていた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は超薄型ソケット内圧センサを用いたソケット内の圧力計測手法の検討と、ソケット適合を得ている切断者のソケット内の生体力学的データの検討及びデータ蓄積を行った。
平成25年度研究目標
1)断端とソケットの間に超薄型内圧センサを用いるソケット応力の直接的計測を、立位歩行時の荷重下での適合したソケット内圧の分布状況を明らかにする。
以上の点について、おおむね計画通りに進んでいる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今年度の結果を踏まえ、断端とソケットの3次元形状計測とFEM解析から算出するソケット内圧推定手法の開発を行う。
次年度は適合ソケットと断端の3D形状計測についてデジタルカメラ撮影法による形状データをCAD/CAMデータへの変換を行い、3D形状データの比較を行う。また、MRI計測から得たDICOMデータをCAD/CAMデータに変換した3D形状との比較検討を行い、FEM解析によるソケット内の応力分析手法の基礎的データの蓄積検討を行う。
断端とソケットの周径、体積、上記内圧計測点の形状特性と内圧分布状況との関連性について比較検討を行う。より良い適合を得ている断端とソケット形状データの蓄積を行い、適合ソケットの形状特性を明らかにすることを目標とする。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
三次元形状解析およびFEM解析用PCの消耗品等の購入を次年度に回したため。
（B-A)56,761円はPC消耗品として使用予定。
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