研究課題/領域番号 |
25350684
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
今西 里佳 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 准教授 (90567190)
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研究分担者 |
中川 晴夫 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), その他 (80333574)
松本 香好美 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (20586200)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 夜間頻尿 / 睡眠障害 / 要介護高齢者 / 転倒 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,高齢者施設における要介護高齢者の転倒実態調査や夜間排尿実態と睡眠実態調査を行い,夜間排尿および睡眠改善のプログラムを実施し,その介入効果を検証して有効性を明らかにすることである.昨年度に実施した高齢者施設に入所している要介護高齢者の転倒事故調査より,夜間帯に排泄関連の転倒が多いことを受け,今年度の介入研究の対象者は転倒経験者および一晩に複数回中途覚醒し,かつ複数回夜間帯に排尿する方を選定し,プログラムを実施した.ベースライン期および介入期の各1か月間は,非装着型の睡眠センサーを用いた睡眠評価,排尿ケア記録および各期3日間のおむつセンサーを用いて作成した排尿日誌にて排尿評価を行った.また各期にわたって対象者が摂取するすべての経口水分量を摂取前後にデジタルスケールで測定し水分摂取量記録を毎日作成した.介入方法は,ベースライン期における水分摂取量計測と対象者の体重から,適正水分量は体重1kgあたり20mLを目安として1日の適正水分量を計算および毎回の水分提供量を決定し,介入期の1か月間に水分摂取量調整を実施した.水分摂取量(食事からの摂取量は除く)を調整した結果,水分摂取量は2割程度の減少となり,熟眠度は上昇し,平均夜間排尿回数や夜間尿量率は減少した.水分摂取過多が夜間排尿回数を増加させ,睡眠を阻害していることを確認した.次年度も継続して症例数を増やし解析を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究協力施設における研究概要の説明や研究の詳細な手順および方法の統一と周知に時間を費やした.また高齢者施設におけるセンサー機器の使用調整に時間が掛かった.選定した研究対象者のうち,体調不良のために開始できなかった症例や退所によって研究実施できなかった症例が複数例存在したため,計画通りの実施は難しい面があった.
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今後の研究の推進方策 |
順次,対象となる症例数増加に努め,研究を継続する.
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次年度使用額が生じた理由 |
機器購入を一度に行わず,研究対象者の増加に合わせて実施したため.
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次年度使用額の使用計画 |
次年度は,機器購入の追加および成果発表に関する旅費に使用する計画である.
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