研究課題/領域番号 |
25350691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
中野 直樹 近畿大学, 医学部, 講師 (60258027)
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研究分担者 |
加藤 天美 近畿大学, 医学部, 教授 (00233776)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | パーキンソン病 / すくみ足 / 脊髄刺激 / 前頭葉機能 |
研究概要 |
パーキンソン病は進行に伴い、歩行困難が目立ってくる。中でもすくみ足は重要な解決すべき問題である。視覚や聴覚のキューを用いることにより、このすくみ足の改善が見られる。そこで、電気刺激のキューを用いた歩行の改善をめざす。具体的には、従来から、疼痛緩和に用いられている脊髄刺激に着目し、下肢への最適な刺激条件をみいだし、歩行改善を得ようとした。予備的な研究では、低頻度2-5HZが効果的であった。この条件下でのさらなる症例の積み重ねと、未だ解明されていない脊髄刺激のメカニズムを探るべく、刺激中の脳波を測定し、歩行改善の新たな刺激方法をめざす。すくみ足を主とする歩行障害をもつパーキンソン病例の脳波測定を施行した。脳波の解析ではDC shiftに着目し、数例であるが、前頭葉での脳の活性の抑制をみている。今後、脊髄刺激により、この脳の活性の抑制がとかれ、刺激効果で歩行が改善されるか否かを検討する。 また、同様の刺激での、コントロールとしての正常例では、脳の活性の促進が観察された。 歩行中の近赤外線の測定データ上、刺激により歩行が改善している例では、前頭葉の賦活が得られている。 また、脊髄刺激と同じ様な感覚が得られる方法として前脛部の電気刺激時の歩行による改善での効果を確かめている研究もスタートした。 以上の研究から、転倒防止につながる脳の機能状態を探求の可能性が得られている。さらにリハビリテーションでも改善困難なすくみ足の改善に対する有効な治療法となるとともにこれまで解明されていなかった脊髄刺激の機序が明らかにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
測定する環境は整っているが、症例数が全体的に少なく、その点が憂慮される。この点については、講演会などを通じて、さらに広げて、来年度は、候補者を確保しつつある。
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今後の研究の推進方策 |
候補者については、講演会などを通じて、さらに広げていく。このことで、来年度は、候補者を確保しつつある。
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