研究課題/領域番号 |
25350699
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大分工業高等専門学校 |
研究代表者 |
田中 孝典 大分工業高等専門学校, 都市・環境工学科, 教授 (10450149)
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研究分担者 |
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 准教授 (50435492)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | バリアフリー |
研究概要 |
当該年度は屋外および屋内における歩行実験において被験者の下肢筋肉の表面筋電位と足首部等の加速度を測定した。 屋外実験は材料特性が異なる数種類の歩道舗装において長距離を歩行する被験者の筋疲労に伴う下肢筋肉群の表面筋電位の測定を行い、歩道舗装の材料特性と下肢筋肉群の表面筋電位について検討を行った。下肢筋肉群の表面筋電位の測定はPCに無線データ送受信装置を取り付けるとともに、筋電センサをEMGロガに接続し、測定される表面筋電位と積分筋電値のデータをPCに取り込んだ。 全被験者において最も大きい筋電値を示した部位は前脛骨筋であり、前脛骨筋の積分筋電値はインターロッキングブロック舗装の歩行時が最も大きかった。また、前脛骨筋の筋疲労の状態を評価するために表面筋電位に連続Wavelet変換を施した結果、周波数に減少傾向がみられたことから歩道舗装の材料特性の違いによる筋疲労分析においては連続ウェーブレット変換の有用性が確認された。 屋内では左右脚接地面の硬さを3段階、歩行速度を0.1~20.0 km/hおよび傾斜を0.0~12.0 %に変更が可能である、トレッドミルを歩行する被験者の足首部と骨盤仙骨部の3軸加速度データおよび下肢筋肉群の表面筋電位を測定した。その結果、足首部と骨盤仙骨部の3軸加速度データから歩行状態の安定性を評価できることが示唆された。また、被験者は歩行速度に応じて活動筋群を使い分けていることがみられ、ある程度安定した歩行状態を維持するには大腿直筋を活動させることが効果的であることが考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成25年度の研究計画である、3軸加速度データに基づく体幹部への負担量および表面筋電位による筋活動量と筋疲労を評価できることが示唆された。
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今後の研究の推進方策 |
今後とも定期的な研究協力者間の打ち合わせおよび実験データの共有化等を図っていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
申請時においては初年度に26年度以降の研究に用いる設備備品を購入する予定であったが、研究者間で協議を行った結果、初年度の研究成果等を踏まえ、次年度に同設備備品を購入することとした。 26年度に設備備品の購入として使用する計画である。
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