本研究では,体育学習における児童・生徒の動機づけを高める教師の動機づけ方略に着目し、自己決定理論の観点から,教師の行動が学習動機の形成や動機づけの向上に及ぼす効果を検討することを目的とした。その結果、①教師が児童に対して行う「一般的学習支援」と技能の獲得や向上を目指した「有能さ支援」が,児童の学習動機を経由して,また,直接的に体育学習に対する動機づけを高めるという因果関係が認められた。②中学生を対象とした体育授業場面における教師の働きかけは、生徒の関係性への欲求と有能さへの欲求を充足させることを通して、生徒の内発的動機づけを高めることが示唆された。
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