研究課題/領域番号 |
25350726
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大後戸 一樹 広島大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (20632821)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 体育科授業 / 観察活動 / 運動技能 / 自己評価 / マット運動 / タブレット端末 |
研究概要 |
本年度は,2つの映像を同時に提示する機能を有したソフトウェアの活用した「学習プログラムの開発」を行うとともに,研究協力校の第4学年において,授業を実施し,データ収集を行った。 「学習プログラムの開発」においては,児童が自らの動きを適切に自己評価できるように促すために,2つの映像を同時に提示する機能を有したソフトウェアの具体的な活用方法を検討した。その際に,できるだけビデオ映像による自己評価を行う機会を保障するために,1グループを5人で編成し,各グループに1台のタブレット端末を配付する必要があると考えられた。そこで,当初予定していたよりもタブレット端末,及びソフトウェアの購入数を増やすることで,授業の準備を行った。また,研究協力校の行事日程等を考慮し,継続的に授業実施が可能な授業時数として5時間を確保し,授業計画を立てた。 その後,11月に研究協力校の第4学年において全5時間の授業を実施した.授業者は研究協力校の2名の体育専科教師に依頼した.授業データの収集は,授業のビデオ撮影について4名の大学院生の協力を仰ぎ,本申請者は,授業の全体像を観察するとともに,適宜必要なビデオ映像の画像編集を行った.また,授業後の感想カードについても,すべてを複写し資料として収集した. これた授業で収集したビデオ資料については,個々のパフォーマンス映像は技の出来不出来に関わる部分を編集し,ナンバリングをして整理した.その際に,個々の運動技能も数値化した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
個々の観察活動の実態を把握するために,各グループに1台ずつタブレット端末を配付したが,ソフトの不具合が見られ,録画したビデオ映像を用いた学習活動が十分に行えていないグループが半数みられたからである。 ただし,収集したビデオ映像では,運動技能の習熟度は判断できているので,今年度さらにもう1学級で,2つの映像を同時に提示する機能を有したソフトウェアを用いた学習プログラムを実施し,児童の発話の授業データを収集する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,まず授業中の発話に関するデータを収集するために,もう1学級で昨年度と同様の指導計画で,授業を実施する。 その後,まず個別に撮影したビデオ映像をもとに,授業協力者と本申請者の名で児童の運動技能の数値化を行い,量的に分析する. 次に,自己評価の状況について,児童の記述やインタビューをもとに,質的に分析する.特に,2つの映像を重ねて提示する映像が運動技能や発話・記述にどのように影響を及ぼすかを検証するため,編集した映像を指導計画の後半から用い,前半と後半の授業を比較する.
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