本研究の目的は運動に対する動機づけを無意識的に活性化させることであった.研究方法は,感情誤帰属手続きと乱文構成課題を用いた実験法であった.感情誤帰属手続きによる動機づけの個人差の測定にはPCプログラムを用いた.動機づけの無意識的な活性化の実験では,乱文構成課題終了後,自転車エルゴメーター運動中の心拍数を実験群と統制群で比較した.本研究の成果を要約すると,次の通りである.1つ目は,運動に対する動機づけの個人差を測定する潜在指標が開発されたことである.2つ目は,動機づけの個人要因による運動行動の活性化が示唆されたことである.3つ目は,動機づけの環境要因による運動行動の活性化が実証されたことである.
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