本研究は、協調運動の困難さを示す児童の学校生活の質、協調運動能力、運動技能を把握・分析し、運動技能獲得への示唆を得ることを目的とした。発達障害・情緒障害通級指導教室に通う、8歳から12歳の児童12名を対象とした。学校生活の質、協調運動能力,全身反応時間、反応開始時間を調べた。その結果、協調運動能力は、12名中9名の児童が低下していた。学校生活の質チェックリストでは、「先生は私の事をよく分かってくれている」のみ標準値より評定値が高い傾向がみられた。全身反応時間の延長がみられた(p<.01)。各運動指数と全身反応時間、反応開始時間の間には相関は見られなかった。
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