研究課題/領域番号 |
25350731
|
研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
中瀬古 哲 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (00198110)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 就学前体育 / 教授-学習活動 / 身体運動文化 / カリキュラム / 社会的発達 / 身体的不器用さ |
研究実績の概要 |
延べ32回のフィールドワーク(介入調査)を実施するとともに、6名の保育者の意識調査を実施した。保育者の“体育指導観”の分析・検討並びに幼児の活動分析・検討に当たっては、「自己調整能力」「身体的不器用さ」という視点を踏まえた調査・観察実験を行った。その結果以下のような示唆が得られた。 ①保育者は、子どもの「自己調整能力」「身体的不器用さ」をほぼ正確に把握している。②しかしながら、それを踏まえた体育あそびの教授-学習活動の組織化は行われていない。 ボールゲーム活動の行動並びにスキルと、「自己調整能力」「身体的不器用さ」との関係を検討した結果以下のような示唆が得られた。 統計的な有意さは確認できなかったものの、①投動作のスキルは、全身のバランス能力よりも手先の器用さ、との正の相関が高い傾向がうかがえる。②投動作のスキルは自己調整力との関係においては、自己主張よりも自己抑制との正の相関が高い傾向がうかがえる。 0歳から2歳までの乳児の運動あそびについて、実践現場の実態とニーズを踏まえ、1)室内あそび、2)戸外あそび、3)固定遊具、という三つの領域を設定し、教材(運動遊び)と指導方法(組織化)に向けて具体的な提案(仮説提起)を行った。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
仮説プログラムの作成が乳児期のみにとどまったため。
|
今後の研究の推進方策 |
実践現場との協働研究で得られた研究成果を踏まえ、具体的・実用的な知見の産出につとめたい。
|
次年度使用額が生じた理由 |
介入調査の回数が予定よりも少なかったことに加えて、研究代表者の所属の変更があったため。
|
次年度使用額の使用計画 |
所属の変更により、介入調査のための旅費が増加すると考えられるので、それを補填するために使用する。
|