研究課題/領域番号 |
25350744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 中村学園大学 |
研究代表者 |
中島 憲子 中村学園大学, 教育学部, 准教授 (00301721)
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研究分担者 |
海野 勇三 山口大学, 教育学部, 教授 (30151955)
續木 智彦 西南学院大学, 人間科学部, 講師 (60468791)
鐘ケ江 淳一 近畿大学九州短期大学, その他部局等, 教授 (90185918)
黒川 哲也 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (50390258)
口野 隆史 京都橘大学, 人間発達学部, 教授 (60192027)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | スポーツ観 / スポーツ像 / スポーツ価値意識 / 学びの履歴 / 体育授業 / 運動部活動 / 東アジア / オーストラリア |
研究概要 |
本研究は、正課体育授業としてのスポーツ・リテラシー教育が狭義の人格形成をなす機能としての訓育的側面へ及ぼす作用力について、スポーツ観(スポーツ価値意識・スポーツ像)の形成過程から明らかにするものである。そこで、初年度における研究実施計画であった「調査対象国および地域」の現地研究者、関係者との研究体制の構築を主たる目的とし、加えて各国・地域の特殊事情(社会・文化的状況、教育制度・カリキュラム、市民スポーツの成熟度など)についての調査および把握を行うことであった。 これらの計画に基づき、台湾師範大学、韓国・釜山教育大学、オーストラリア・クイーンズランド大学への調査依頼のための現地訪問を行なうことができた。とりわけ、韓国においては、事前に研究協議を進めていたため、2012年4月および2013年4月の二期に渡り、「スポーツ観」調査を実施することができている。また日本においても同時期に同調査を実施済であり、現時点において、調査終了後の入力作業とデータ分析前のブラッシュアップまでを完了することができている。【調査対象/韓国:体育系学生314名、一般系学生114名/日本:体育系学生708名、一般系学生423名】 また、「スポーツ観」調査と同時に、学校期における体育授業やスポーツ活動がスポーツ観およびスポーツに対する価値意識へも影響を及ぼす要因になるなることを前提に、学校体育授業の過程的側面を測るための「学びの履歴測定バッテリー」の調査も同様に実施するために、上記の諸外国において研究協議も行なうことができている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に沿ってほぼ進めることができている。まずは研究体制づくりにおいて、予定していた韓国、オーストラリアとの研究協議に加え、台湾における調査の可能性も加えることが可能である。また日本における調査においても、サンプリングの偏りをなくすための実施依頼を行い、予定しておいたサンプル数を得ることができた。また各国における特殊事情の収集に関しては、今年度に不足したエリアや内容に関して、次年度に向けて専門的知識の提供や現地での情報収集を行う予定としている。 上記理由により、おおむね順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
おおむね順調に進展している中で、今後は「スポーツ観調査」と「学びの履歴調査」の複合的な分析を行うため、同一人物における両調査の実施が可能となるように、サンプリングや地域の選定、学校関係者へ理解を求めなければならない。また、スポーツ・リテラシー教育が狭義の人格形成をなす機能として訓育的な側面へ及ぼす影響には、ジェンダーといった側面からも分析を試みる必要があると思われるため、「スポーツとジェンダーに関する調査」の実施も準備を進めている。今後はその調査(スポーツとジェンダー)の予備的調査を行った上で、調査票づくりを視野に入れている。
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次年度の研究費の使用計画 |
当初初年度に携帯型ノートパソコンの購入を予定していたが、データ解析・分析を行うための必要とするスペックと、新規OSの対応等の時期が平成25年度末に対応可能となり、年度末に購入することとなった。その際、研究に必要なスペックに対応した本体価格が、残高を超えることとなり、次年度への持ち越しとなった。 すでに携帯型ノートパソコンの発注を済ませており、その額に対応した経費は計上済であり、次年度の研究計画通りに遂行できている。
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