本研究は、左右手目標到達運動制御の非対称性を意識的、無意識的制御の観点から分析した。実験は、(1)左右半視野提示した視覚目標に対してそれぞれ素早い左右反応手目標到達運動を行う課題、(2)左右半視野提示した視覚目標に対して両手同時目標到達運動を行う課題を用いて行った。 (1)の時間要因については標的の大きさや位置にかかわらず刺激-反応の対応性がみられた。正確性要因については提示標的を移動させる条件を加えることで標的が移動しない条件の変動誤差に対応性がみられた。これは、標的移動条件が加わることで無意識的制御が対応性に影響したかも知れない。(2)では両要因とも刺激-反応の対応性は得られなかった。
|