研究課題/領域番号 |
25350771
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
楠堀 誠司 県立広島大学, 生命環境学部, 准教授 (10513856)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ソフトテニス / コントロール / 体力 / 動的安定性 / 体幹部 |
研究概要 |
本年度は,まず当方が所有する機材の再点検を行い,高機能DVコンバーターを導入し,アナログデータ(VHS映像)のデジタル変換環境を整え,分析に適した環境整備を行った.その結果,より効率的に,より鮮明な映像が得られるようになった.その後,研究室環境を整え,資料の保管整備環境を整えた. その後,主要解析ソフトウェアであるMOVIAS Neo(nac社)の購入手続きに入ったが,学内決済受諾に時間を要し,結果的に購入に予想以上の時間を要した.ソフトウェアの稼働については,インストール時のバグが見つかり,nac社に相談したところ自力でのインストールは不可能であることが判明した.nac社担当者と協議の上,PCごとnac社に郵送して,nac社においてインストールしてもらうこととなった.それからまたPCを送り直すことにしたため,結果的にインストール・稼働までにかなりの時間がかかってしまった.ソフトウェアの稼働後,分析対象試行の抽出・デジタル化を行った. 一方で,被験者の体力データ(脚伸展・屈曲力,体幹部伸展・屈曲力)と打球得点データ(打球コントロール得点データ)があり,こちらの分析を先に進めた.現在のところ,体力データと打球コントロールには一部相関関係がみられたものの,明確な相関関係はみられていない.特に女子被験者については相関関係を見出すことは困難と思われる結果が得られた. また,9月21日から23日まで開催された第68回日本体力医学会(於 日本教育会館,東京)に参加した.本学会大会では,静的および動的身体安定性や体力とパフォーマンスの関係に関する研究発表が多く,他研究者との情報交換を行うことができた.これらの結果,画像分析に関する研究手法について多くの示唆を得ることができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ソフトウェアの購入・インストール等で予想外の出来事があり,初期段階でかなりの時間がかかってしまったことは大きな影響を与えた.また,仮説的に考えていた体力データと打球コントロール得点との間に明確な相関関係がみられなかったことは,大きな困惑をもたらした.データや統計処理の結果検討に時間を要した.
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今後の研究の推進方策 |
体力データと打球コントロール得点との相関関係については,体力データのはずれ値の検討を行うなど,改善の余地があると考えている.体力データについては,全体的に個人差が大きいこともあり,扱い方には慎重を期したい. また,体力に依存しない部分で打球時の身体安定性が確保されている可能性もあり,身体安定性の操作的定義を含めて身体の安定性について考えていく必要がある.このためには,動作分析を進め,打球コントロール得点との相関関係をみていきながら,動作分析データからの検証を行う必要がある.
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