研究課題/領域番号 |
25350791
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
高梨 泰彦 中京大学, スポーツ科学部, 准教授 (60216679)
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研究分担者 |
清水 卓也 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (60273223)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | スポーツ傷害 / 肩関節障害 / 動作分析 |
研究概要 |
本研究はスポーツ傷害の中で最近クローズアップされて肩関節障害でもある「腋窩神経障害」について、その発生状況を分析し、障害を持つ者に対してのその緩和方法とその予防のためのコーチング方法についての知見を得ようとするものである。平成25年度は、腋窩神経障害に関する予備調査と動作分析に使用する機材の調整の一年となった。 予備調査は、複数の方の使用頻度が高い運動部(バレーボール部、野球部、ハンドボール部、陸上競技部の投てき部門のそれぞれ一部の選手群)について、我々の考えている障害鑑別方法の妥当性と、実際の腋窩神経障害の発生状況を調査した。予備調査の結果、我々の実施する障害鑑別方法によって、腋窩神経障害がある程度判別できることが確認できた。また腋窩神経障害は運動種目によってばらつきがあることも確認された。これらをもとに、平成26年度はスポーツ種目別の発症頻度の違い、発生状況についての本調査の実施に入る。 モーションキャプチャー用の撮影装置を平成25年度に購入予定であったが、これらのソフト及びカメラが別に準備できることになり、代わりにフォースプレートを購入した。これらを使用し、腋窩神経障害に関連する動作について、平成25年度は総合的に分析できる環境を整えるべく努力した。今のところモーションキャプチャに関してはソフトの準備と撮影環境の整備が十分とは言えず、平成26年度中の予備動作実験実施のための準備をしている状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
フィールドワークとしての腋窩神経障害の発生状況調査は順調であり、26年度の早い時期に中京大学体育学研究科倫理委員会の承認を受けて本調査に入る予定である。 一方動作分析については、機材調達に時間がかかり、さらに購入品目を変更したことにより納期が遅くなった。平成25年度中にモーションキャプチャーの動作確認が終了予定であったが、現在データ取得方法と、実験環境(体育館内の環境)の整理をしている。平成26年度の上半期には、データの取り込みの確認ができると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
平成26年度上半期の間に倫理委員会の審査を受け、腋窩神経障害の発生状況に関する本調査に入る。本年度は昨年度に実施した部活動の被験者数を増やすこと、および新たにいくつかの部活動のについて腋窩神経障害の調査を実施する。 また、動作分析については、平成26年度の上半期の間にモーションキャプチャの動作確認とパイロットスタディを実施する。 さらに、我々の考えているストレッチング方法によって、腋窩神経障害を有する選手の障害緩和が実現するかどうかの調査の実施を開始する。
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次年度の研究費の使用計画 |
フィールドワーク時に被験者に支払う「被験者謝金」が必要なくなり、さらに出張等の「旅費」は、別に支払いが可能になったために残額が生じた。 次年度に「被験者謝金」が必要になった場合に、この残額を充てる。しかし、今年度と同様に「被験者謝金」が不必要になった場合には、研究成果公表のためのホームページ作成のためパソコン購入および作成ソフトの購入、または学会旅費等に使用する予定である。
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