細胞におけるタンパク質合成はmTORとAMPKによって拮抗的に調節されているとされている。本研究では、骨格筋培養細胞を対象として、伸展刺激によるメカニカルストレスと低エネルギーストレスがmTOR/p70S6K経路とAMPK経路に及ぼす影響を検討した。伸展刺激によるメカニカルストレスはmTOR経路とAMPK経路をともに活性化し、ある種の生理的刺激下では両者の拮抗的調節は行われていないことが認められた。しかし、薬理的なAMPK活性の調節はメカニカルストレスによるmTOR経路の活性化に影響を及ぼすことが明らかとなった。
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