研究課題/領域番号 |
25350832
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研究機関 | 福井医療短期大学 |
研究代表者 |
樋口 隆 福井医療短期大学, その他部局等, 教授 (70106326)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 摂食行動 / 自発運動 / 制限給餌 / 高脂肪食 |
研究実績の概要 |
この研究を開始してから2年間ほどの間、解明を目指した現象そのものが再現できなくて苦労した。夜行性のラットに、昼の2時間だけ摂食させる(制限給餌)と、制限給餌の前2-3時間に回転カゴ運動が亢進する。制限給餌によって体重が減少しているにもかかわらず、運動量が増加するのは、餌を求めるためであるとされてきた。しかし、我々の以前の実験結果では、制限給餌の際に与える餌を、普通の餌から高脂肪食に変更すると、制限時前の運動量増加が見られなくなることを見いだした。この現象が現在の短期大学へ移動してから再現できなくなってしまった。ケージを作り変えたり、餌を変えたり、床敷き用の金網を入れたり、色々試してみたが上手くいかなかった。それが、今年になってから、再現可能になった。なぜ今まで再現できなかったことが、今年になってから再現できるようになったのかは、今後じっくり検討する価値があるが、先ずは計画書に書いた通りの実験を進めていく予定である。 また、上記の事情から実験計画を一部変更して、摂食行動を詳しく解析するために、回転カゴと自動摂食量測定装置を一体化した機器を作成してもらった。その測定器が昨年末に完成したので、ラットを用いて、実験を開始した。当初は何かとトラブルがあったが、最近になって安定してデータが得られるようになってきた。この新しい装置を用いて、自由摂食の状態から制限給餌へ移行した際、制限給餌の際の餌を通常の餌から高脂肪食に変更した際の、摂食量と運動量の関係を詳しく調べる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究実績の概要に書いたように、本研究が遅れてしまった最大の理由は、解明を目指した現象そのものが再現できなくなったことである。
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今後の研究の推進方策 |
研究実績の概要に書いたように、制限給餌の前2-3時間の間に、回転カゴ運動が亢進するが、餌を普通の餌から高脂肪食に替えると、この自発運動が消失するという現象が起きる仕組みを明らかにする。また摂食量と回転カゴ運動を同時に自動的に測定するケージを用いて、両者の関係を詳細に検討するつもりである。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画書通りに実験が進まなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
計画書通りに実験を進め、結果を学会等で発表したい。
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