研究課題
平成27年度に茨城大学において定期健診を受けた大学生でBMI≧25の肥満の割合は男子9.9~15.4%、女子7.3~8.3%であり、一方、BMI<18.5のやせの割合は男子11.7~17.0%、女子15.3~17.1%であった。非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の実態については、体脂肪率が男子で30%以上、女子で35%以上の肥満学生137名(男43名、女94名)について腹部超音波検査により脂肪肝の出現頻度を調査した。肥満男子学生の76.7%が中等度の脂肪肝を呈し、一方、肥満女子学生のうちわずか10.6%が中等度の脂肪肝を呈するのみであった。平成25年度に内臓脂肪の蓄積の指標として、生体インピーダンス法によりウエスト径、内臓脂肪率を測定した。肥満男子学生の過半数がメタボリック予備軍(腹囲が男性85cm以上)に該当し、そのうち7名が中等度の脂肪肝を呈し、男子学生においてはNAFLDがメタボリック症候群の肝臓における表現型となる可能性が示唆された。平成26年度に肥満学生を対象に食物摂取状況調査をおこない、栄養ソフトにより、エネルギー、3大栄養素に加え、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、ω3/ω6比などを算定した。男子学生の中等度脂肪肝症例において脂質摂取量が明らかに多いが、ω3/ω6(0.19 vs 0.16)は有意な差は見られなかった。肥満学生を対象として管理栄養士による栄養指導をおこない、脂肪肝の改善に及ぼす栄養教育の介入効果を検証した。平成25年度、26年度の2年間にわたって経過を観察し得たのは男子学生5名、女子学生3名で、脂肪肝の改善が得られたのは男子学生1名、女子学生1名であった。平成27年度に介入の効果を解析し、両者に共通していたのは5%以上の体重減少が認められたことであり、改めて食事・運動療法の重要性が確認された。
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Pluralism in Psychiatry II. Multidimensional Considerations
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