研究課題/領域番号 |
25350848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
西村 治彦 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (40218201)
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研究分担者 |
竹村 匡正 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 准教授 (40362496)
水野 由子 (松本 由子) 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (80331693)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | ヘルスケア情報科学 / 医療福祉 / 情報工学 / 特定健康診査 / メタボリック症候群 |
研究概要 |
本申請課題の達成に向けて,次の項目1,2について研究を遂行した. 1.特定健診以降の日常生活状況を定期的に把握するためのポスト問診項目の検討: 某事業所にて年に一度の特定健診時に実施している問診の質問群データから生活習慣に関する因子(特徴)抽出を行い,その結果をベースに健診以降の生活状況を定期的に把握するためのポスト問診の質問項目を構成した.データ項目は,健康状態を示す検査項目(腹囲とBMI,空腹時血糖とHbA1c,中性脂肪とHDLコレステロール,収縮期血圧と拡張期血圧),および生活習慣を反映する問診項目(運動面,栄養面,生活面を問う計約40項目)から成る. 2.ポスト問診項目と特定健診時の検査項目を包含するベイジアンネットワークの構築: ベイジアンネットワークとそれに基づく分析は,もともと現実の問題解決のために考案され発展した手法であるので,不確定性を含む知識の構成,及びそれに基づくリスク評価・判断が求められる課題での応用に適している.そこで,1.で得られた分析結果と知見に基づき,特定健診時の検査とポスト問診の両項目群を適切な形で包含するベイジアンネットワークのモデリングを行った.具体的には男女別に,まず検査項目ごとにベイジアンネットワークを構成し,各検査項目を良い状態,悪い状態に設定した場合における各問診因子の変化を捉え,両者の比較を通して腹囲・BMI,空腹時血糖・HbA1c,中性脂肪・HDLコレステロール,拡張期・収縮期血圧の各検査項目に関連の深い生活習慣のポスト問診因子を抽出・評価した.これにより,生活習慣の変化とメタボ予備軍リスクの変化の関係性や特徴の分析が可能となり,積極的支援,動機づけ支援,情報提供,及び保健指導対象外の各レベルに関するリスクと検査項目・ポスト問診項目の関係性を抽出・評価できた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
特定健診後の受診者への保健指導を一過性に終らせることなく継続的に指導支援でき,それによって行動変容を促してゆけるポスト特定健診対応の持続的ヘルスサポートシステムの開発という本研究の目的の達成に向けて,本年度予定されていた計画内容がほぼ遂行できたため.
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今後の研究の推進方策 |
本年度に引き続き,当初の計画通り次年度以降,スマートフォンによる継続的保健指導を可能とするアプリケーションの設計と開発を進め,本ヘルスサポートシステムのプロトタイプの試験運用とその効果及び改善点の評価を行うこととする.
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度3月に予定していた研究会参加を急な体調不良により中止したため. 次年度の使用計画における研究会参加の経費として充当する.
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